就職・転職

転職したい気持ちが強くなっても結局は慣れた仕事が一番だと気付けた

課長補佐という微妙な役職に就いていて仕事もそれなりにこなせていましたが、あまり充実しているとは感じられませんでした。独身であることに負い目を感じていたものの、それが直接的な理由とは考えられます。何が私の心を後ろ向きにしているのだろうかと思っていると、仕事がマンネリ化していることであると判明したのです。かれこれ5年以上は一つの会社でお世話になっていたので、そう思うのも無理はありません。しかしながら、仮に転職したとして自分に何ができるのだろうと考えてみます。いくら頭をひねっても、一向に答えが出る気配はありません。それどころか、現在の仕事さえも満足にできていないのではないかというネガティブな思考に心が支配されていくような気がしました。

自分に今できることを全力で頑張ろうと決心した矢先、会社の業績不振を理由に全従業員の副業が解禁されたのです。それと同時に残業することが原則禁止になり、仕事量を減らさざるを得なくなりました。私の生活は、恥ずかしながら残業代によって維持できているようなものです。自他ともに認める浪費家ですから、業界内では高いはずの基本給でも生活が成り立たない状況でした。そのため、課長補佐でありながら夜に何かしらのアルバイトをしなければならなくなります。昔から興味があった、コンビニのアルバイトでもしようと考えました。この仕事を経験したことは一度もありませんでしたが、何かしていなければ不安に押しつぶされそうだったのです。

私が参加した商談の成約率は8割を超えているので、面接中に採用が決まりました。仕事の難易度はそれほど高くないと店長が言っていたので、その言葉を信じることにしました。ところが、実際には私が経験した仕事の中でもトップ3に入るぐらい難しいものだったのです。まず苦労したのは、レジの操作です。商品を販売するだけの操作だけなら簡単ですが、それだけではありません。公共料金の支払いを受け付けたり、ときにはアイドルなどのコンサートチケットの販売業務までレジで行います。全ての操作には確固たる手順があり、先輩が近くにいないときはメモ帳に目を通しながら緩慢なスピードで業務に取り組んでいました。

課長補佐になってからというもの、怒られるという経験をする機会がなくなりました。その一方で、部下を怒ることは日常茶飯事です。ところが、コンビニのバイトを始めてからは毎日のように怒られました。最も指摘されたのは、動きが遅いということです。本業は専らデスクワークでなおかつ脂っこい食事が大好きなので、お世辞にもスマートとは言えない体型です。少し動くだけでも汗が噴き出してきて、さらには息切れを起こしてしまいます。ファーストフードを袋に詰めるだけの作業であっても、焦っているせいで余計に息が切れやすくなります。無意識的に動きをセーブしてしまい、結果として動きが遅くなるというわけです。

副業が解禁されるまでは毎日のように転職することを考えていましたが、コンビニの仕事を経験した今では違います。課長補佐まで上り詰めた現在の本業に居心地の良さを感じており、会社から戦力外通告されない限りは全力で頑張りたいです。そもそも本業にマンネリ化を感じていたのは、私が自発的に新たな企画などに挑戦しなかったことが原因でした。それに気付いてからは、部下と一緒になってさまざまなプランを考えたりして毎日を充実させることに成功しました。最終的には一身上の都合で退職することになりましたが、それまでの間は毎日の仕事が楽しかったように思います。ここまで自分の意識を変えることができたので、アルバイトの時間は有意義だったのだと考えています。

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