美容・健康

「満腹」をやめるだけの、ごくシンプルな健康法

  三十歳を過ぎた頃からだと思います。少し無理をすると、その日の疲れを翌日に持ち越してしまうようになりました。それから更に時間が経って四十歳近い年齢となり、体力は更に低下したように感じます。

 働く者として、体力の回復力があるか否かは重要です。疲れを引きずったままでは仕事に集中できず、ミスが起こりやすくなります。ミスしないまでも仕事の進行が遅くなり、質も落ちる。こんなことでは周りに迷惑がかかりますし、自分の気持ちもすっきりしません。

 そこで色々な健康法を試しました。豚肉でビタミンBを摂る、青汁を飲む、肉食をやめて青魚を多く摂る・・・。どれも悪くはないと思うのですが、私はどの方法にも、これといった効果は感じませんでした。

 しかしあるとき「腹六分目は体のあらゆる機能を好転させる」という話を耳に挟みました。なんでも毎食を腹六分目に抑えることで空腹を感じやくするのが良いらしいのです。人間は空腹を感じると、体を活性化させる遺伝子が働くのだとか。

 その話の真偽は分かりませんし、医療関係者でもなんでもない私には詳しいことも難しいこともわかりません。ただ満腹状態というのは、人間にとってあまり良くないといいますし、昔から「腹八分は体にいい」とも聞きます。六分か八分の違いはありますが、つまり食事は控えめがいい、ということなのでしょう。食事の量を減らすことで、どんなふうに体調が変わるのかは見当もつきませんでした。しかし悪くはなさそうです。そう思って試してみました。

 ただ試すといっても、食事を減らすには大変な精神力が必要になります。これが簡単にできるなら、誰もダイエットに苦労はしないでしょう。

 どうすれば腹六分目で食事をやめられるか。考えた末、余り奇をてらわずに「一口三十回以上噛む」という方法を取りました。この方法、面倒くさそうだと思っていたのですが、やってみれば案外簡単。それに効果もありました。よく噛んでじっくり時間をかけて食べると、拍子抜けするくらい簡単に六分目で箸を置くことができたのです。

 更に驚いたのは、腹六分目のその効果です。始めてからわずか一週間ばかりで体が軽くなり(体重も多少は減っていましたが、その時点で劇的な変化はなかったです)、これまでよりテキパキと動けるようになりました。ちょっとした運動も取り入れてみようと考えるようになり、通勤時に一駅歩いたり、職場ではわざわざ上の階にトイレを利用するようになりました。加えて、このことと関係あるのかどうかは分かりませんが、何年も不眠気味だったのに、夜もぐっすり眠れるようになりました。そのおかげで朝もグズグズせずにスッと起きられます。

 腹六分目生活を始めてから三か月ほど経ちます。今でも動くことに億劫さを感じることはなく、休日も早起きして時間を有効に活用するようになりました。

 更に変わったのが味覚です。今まで普通に食べていたお菓子や惣菜なのに、最近は「味が濃い!」と感じるようになり、自炊するようになりました。食べる量だけでなく内容も健康的なものになり、増々体調が良くなっている気がします。

 私の体調が好転したのは全て腹六分目の生活のおかげ・・・ではないかもしれません。他に色々な要因があって、その結果いまの健康状態にあるということも考えられます。けれど腹六分目が全く無関係であるとは思えません。

 この健康法が万人に効くのかどうかは疑問です。効かない人もいるかもしれません。けれどこの方法は一円もかかりませんし、無駄なものを口にしなければ食費の節約にもつながります。

 今の世には様々な健康法が溢れていますが、手軽に始められるこの方法。一度試してみる価値はあると思います。

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